スコットランドから遠路遥々訪れたシドニーでの視察を終えた一行と一緒に帰国したマッカラム夫妻は、帰国後少ししてから実業家としての仕事の一環でパーティーに参加してシドニーの土産話をパーティーの参加者と話していた。
どちらかと言えば強面のマッカラムがシドニーで経験した事を話し、その隣で上品な笑顔を湛えて夫の話す言葉に妻が花を添えていた。
そんな酒と談笑と土産話を楽しんでいた会場のざわめきが一瞬静まり、その後顰められた声と称賛と阿るような声が会場の彼方此方から聞こえだす。
話題の中心にいたマッカラムが誰が来たのだろうと顔を向け、そこに一瞬で目を奪われるような華やかな女性と、その女性をエスコートする紳士然とした男性がいて、二人の顔を見たマッカラムが隣の妻に何やら話しかけて同意を得ると、二人を囲むように集まる人たちを冷めた目で見つめてしまう。
会場に入った瞬間に世界の中心になれるだけの美貌と肩書を持つ女性は、アイリーン・ジョンストンで、その彼女をエスコートしているのは彼女の夫でありいくつもの会社を経営しているアダム・ジョンストンだった。
アイリーンの肩書は侯爵夫人というものだったが、弟に爵位を譲っても問題が無いと判断し、実際に譲ってから彼女はケネス・ジョンストン侯爵の姉として周囲の尊敬を集め、会社経営者の夫を支える妻として日々忙しく働いていた。
そんな二人がパーティー会場に来れば当然ながら人に囲まれてしまう為、マッカラムとしては挨拶に行くべきだがあの人の輪を潜って中に潜り込むことに力を割きたい気持ちに離れなかった。
それは、先日シドニーでの視察に同行していた彼女の弟、ケネス・ジョンストン侯爵の存在があるからだった。
彼がマッカラムが従姉が経営しているクリニックへの支援を譲ってほしいと申し出てきた事がそもそもの発端だったが、昨日届いたホーキンスからのメールに判明した事情が書かれていて、それを読んで呆れと怒りから小一時間、ケネスへの罵詈雑言を吐き続けていたのだ。
そんな経緯があった為に彼の姉夫妻に自ら挨拶に出向くという、当然といえば当然のことが出来ずにいたマッカラムの服の袖を妻が軽く引っ張り、腹を括ったことを教えるように深く溜息を吐いた後、表情を切り替えて人の輪の中心にいる淑女の方へと二人並んで歩いて行く。
「……ダイに無駄な苦労を掛けさせたのに」
それでもやはり真相を知った今、腹立たしさを押し隠すのが難しかったようで、マッカラムがブツブツと呟く横でイザベラが小さく息を吐き、いつまでもグズグズ言っているのはあなたらしくないわよと笑みを浮かべ、夫を誘うように自らがケネスの姉夫妻の元へと向かうと、妻だけに行かせる訳にはいかないともう一度腹を括ったように頷いて一歩を踏み出す。
「こんばんは、侯爵夫人」
今日は少し寒いですねと、相手が誰であろうと通用する天候についての話題を笑顔で切り出したイザベラに、アイリーンが一瞬目を丸くした後、穏やかな笑顔で小さく頷き、侯爵夫人は止めて下さいと何度も伝えてきたであろう言葉を口に出し、隣にいる夫の腕に腕を回す。
「侯爵は弟ですわ」
「失礼いたしました……そういえば、先日の視察でご一緒させていただきました」
彼の知見や見識は本当に感服するものだったと、イザベラの横に立ったマッカラムが笑顔で一礼をし、先日の礼を伝えると、お役に立てて光栄ですと笑顔で頷かれ、本当にとイザベラも頷くが、マッカラムがチラリと妻の横顔を見た瞬間、背筋が伸びそうな表情を見いだしてしまう。
「今回の視察で知己を得たのでこれからもよろしくお願いしますわね」
「こちらこそ」
そこで交わされる言葉は日常の挨拶程度のものだったが、マッカラムの目には男というものが決して得ることの出来ない女性特有の何かが繰り広げられているように見えていて、己の怒り方とはまた違うそれを妻が発揮しているのだと気付いて内心ハラハラしてしまうが、アイリーンもそれ以上は何も言わなかったためにイザベラが優雅に一礼をしてマッカラムを振り仰ぐ。
「レディ・ジョンストン、妻の体調が少し優れないようなので失礼致します」
「それはどうぞお大事になさって下さいね」
「ありがとうございます」
昨日あなたの弟がシドニーでしでかしてくれた事への怒りから腹が立っているとは口が裂けても言えないため、パーティーから失礼する口実に妻の体調不良を利用したマッカラムは、妻も夫のそれに気付いて合わせるように腕に寄り掛かり、失礼致しますと二人同時に頭を下げ、親しい友人達にも申し訳ないと一礼した後、賑わうパーティー会場を後にするのだった。
だからそんな二人の背中を意味有り気な目で見つめているアイリーンとその夫のアダムの視線に気付くことは無いのだった。
身体を強張らせ目を見張り出せる限りの声を出す慶一朗の姿が脳裏から消えずに苛立ちをぶつけるようにクッションを殴ると、少し離れたソファでホテルからの景色を楽しんでいる様子の顔が何事だと振り返る。
その顔は脳裏で悲鳴を上げ続ける慶一朗と何処か雰囲気が似通っていて、脳内の顔と重なり更に苛立ちを募らせてしまう。
振り返った顔を見るのも煩わしくて、一つ息を吐いて前髪を掻き上げた後に小首をかしげて見つめてくる顔に一つ肩を竦めると、気が変わったから帰ってくれと告げてソファで座りなおす。
「……ラシードに報告しておきます」
「ああ、好きにしろ」
何故かはわからないがムッとする端正な顔を見ることもなく手を振ると、舌打ちをした後に毛足の長いじゅうたんを踏みしめながら部屋から出ていき、遠くで口にするのも悍ましい言葉が響くのを聞いてクッションをつかんで窓に向けて投げつける。
先日目の当たりにした慶一朗のあの姿を消し去ることが出来ずに苛立っていたケネスだったが、その苛立ちの奥にある感情へと目を向け、拳を握り締める。
ドラマやフィクションで目にしたことのある、まるで精神を病んでいる人のように叫ぶ慶一朗を宥めることも抱きしめることもできずに呆然と見つめ、咳き込みながらも悲鳴を上げ続けることに気付いた瞬間、今振り返っても歯噛みしたいほどの恐怖を覚えてしまい、ラシードを呼ぶために廊下に出たところ、あっという間にリアムに部屋に入られてしまったのだ。
精神を病んだ人のように叫び続ける慶一朗と、そんな彼を恐怖から逃げた己とは違い真正面から受け止め宥め落ち着かせた力量を持つ男だと見せつけられてしまい、侯爵という肩書きが何の役にも立たなかったことも思い出しては悔しさや情けなさを閉じ込めた拳を握りしめてソファに叩き付ける。
期待していた以上の小規模のクリニックで勤務するリアムを初めて見たが、そこに相応しい子どもの相手をすることに長けているだけの医者だと思っていた。
だが、己の伴侶の窮地に駆けつけるだけでは無く、そこから救い出して安全な場所に避難させるだけの力とそして何よりも今まで見たことがないような安堵の顔で胸に頭を預ける慶一朗という、ケネスにとっては未知の顔を当たり前に見せる事が出来る信頼関係を築いていたのだと思い知らされ、付き合うかどうかを電話で相談されたときのことを思い出してしまう。
あの日、初めての事だから分からないと相談をしてきた慶一朗の声は戸惑いに揺れていたが、相談されたケネスもまさかその相手と結婚するに至るとは到底考えられず、半ば面白半分で付き合ってみればどうだと返したぐらいで、その相手と結婚し当時の二人が想像も出来ない幸福な家庭を築くようになるなど考えられるはずも無かった。
結婚など窮屈な檻に自ら飛び込むようなものと冷笑し、乾いたキスを交わしていた慶一朗が当時の心情の真逆の世界に飛び込むだけでは無くそこで隣を歩く男と一緒に幸せそうに笑っている事など俄には信じられず、己の目で確かめたい思いもあり今回の視察に参加したのだ。
その目的を果たした先で目にしたのが、結婚するまでの二人ならばある意味必須だった快感を増幅させるものを使用し、気が触れたように叫び続ける慶一朗の姿だった。
純粋に己の手には負えない人を前に何も出来ずに手を拱いてしまったことは一生涯の恥だと思うと同時に、あの慶一朗の姿を見ても必要以上に動じることも無く、慶一朗の中で広がっていたであろう世界から現実へと呼び戻したリアムの後ろ姿が己が今まで目にした人達の中でも一際大きく輝いて見える程だった。
そんな力量を持つ男にならば全てを委ねられると、一歩身を引いたときに浮かぶ苦い思いに眉を寄せたとき、ドアがノックされて返事をするのも煩わしかったが一定のリズムでそれが繰り返されていることに気付き、舌打ちをしつつソファから立ち上がると、不機嫌さを隠しもしないでドアを開け放つ。
開け放ったドアの前にいたのは、先程指名された彼が戻ってきたこと、何か問題でもあったのかと丁寧に問いかけてくるラシードで、その顔を見たケネスの顔から不機嫌さが少し薄らぎ、前髪を掻き上げて息を細く長く吐いた後、ゆっくりと首を左右に振る。
「いや、彼には何の落ち度も無い」
「では……」
「ただ……タイミングが悪かっただけだ。今日で無ければ喜んで相手になって貰っただろう」
これ以上は何も言わないがそう言うことだと口調を少し和らげて伝えると、ラシードの顔に安堵の色が広がっていく。
そんな彼をじっと見つめたケネスだったが、その代わりと言っては何だがと前置きをし、何でしょうかと先を促すラシードにひとつ頷いて踵を返す。
「お前から聞きたいことがある」
彼のために使うはずだった時間だがお前のために使いたいと、後ろ手でドアを閉めるラシードに中に来るようにと背中で告げて先程まで座っていたソファに座り、少し遅れてやって来るラシードに向かい側のソファを勧める。
一礼をしてラシードが腰を下ろすのを見守っていたケネスだったが、ソファの背もたれに肘をついて窓の外へと顔を向けながら口を開く。
「この間は……情けないところを見せた」
「……っ! い、え……」
あれは自分達も本当に驚いたし何も出来なかったと、歯痒さを滲ませた声で頭を下げるラシードをチラリと一瞥し、それにしてもリアムは本当に慶一朗の良き理解者であり夫だなと呆れと感心が綯い交ぜになった声で小さく笑うと、そうですねと頷く姿が視界の端に収まる。
「……ラシード、聞きたいことがある」
「何でしょうか」
そのためにここに呼んだのだろうと内心の苦笑を顔に出さないように気を付けているらしい様子にケネスがひとつ笑い、慶一朗はいつからあのような姿になったのかと問いかけ、リアムと付き合うまでは毎回お前達が用意をしてくれたものを使っていた、今回も同じものを使ったはずなのにあの様子は一体どういうことだと、素朴な疑問に答えてくれとこの時初めてケネスがラシードと向き合い、端正な顔に浮かぶ表情を見たラシードが緊張の余り唾を飲み込んでしまう。
「そうですね……リアムと付き合うまでのあいつはあなたもご存じの通り、セックスに対する倫理観は端から持ち合わせていないような所がありました」
合法であれば快感のために軽いドラッグを使うことへの抵抗もあまりなく、一度に一人だけではなく複数の男女と寝る事も出来る男だと、少し前の筈なのに随分と遠い昔のような顔でラシードが告げ、ケネスが冷蔵庫から冷えたビールを取り出して一本をラシードの前に差し出し、驚きながらそれを受け取られて素っ気なく頷く。
「リアムと付き合いだしてからのケイはあなたを始めとした全てのセフレと手を切りました」
二人が付き合いを始めてからの慶一朗は、毎週末の来店もすっぽかしてしまうほどリアムと一緒にいることを選び、名前を覚えているかいないかも分からない相手の事など綺麗さっぱり記憶から消し去ってしまったようだと、二人が付き合いだした当時、ルカとそのことについて話していたのを昨日の事のように思い出したラシードがビールで喉を潤した後に少しだけ湿り気を帯びた息を吐く。
「付き合っているうちにリアムが事故に巻き込まれて負傷したり、ドイツに帰省してプロポーズを受けたりしたようですが……」
約1年半前、慶一朗の元部下だった研修医の男が仲間と一緒に企てた誘拐事件に慶一朗が巻き込まれ、その時に心身の再起が不可能では無いのかと思うような傷を負わされてしまったのだと、今思い返しても腸が煮えくりかえるような冷え込むような不思議な怒りを覚えてしまうラシードが拳を握りしめ、ありとあらゆる感情を込めた小さな呟きを零し、その言葉にケネスの目が綺麗な丸を描いて大きくなる。
「誘拐事件に巻き込まれた?」
「はい……主犯格の男女はもう死亡しましたが、共犯者の二人は今俺たちの店で飼い殺しにしています」
客を取らせて金を稼がせているが、決して死なないように、だが自由を与えないように見えない檻に閉じ込めて未来永劫自分達の居場所はここだけだと心身に叩き込んだと教えられ、ケネスが思わずドアへと顔を向けると、あなたの相手などさせるはずがないと微苦笑されて安堵の息を吐く。
「……その時、リアムが周りから見ても本当に献身的にケイを支え、一人では無理だからとドイツから祖母にも来て貰ってケイが日常生活に少しでも早く戻れるようにと手助けをしていました」
「リアムはドイツ出身か?」
「はい。彼の祖母と両親がドイツ南部にいます」
彼は家庭の事情で幼い頃に一人でシドニーにやって来て以来、こちらの大学を卒業して医師の資格を取って病院に勤務していたが、職場の事情で今のクリニックに出向扱いになっているとラシードが思い出しながら伝えると、出向という言葉にケネスが怪訝な顔になる。
「はい。リアムの今の身分はケイが働く病院に所属するドクターです」
その事実にケネスが己の思い込みを打ち砕かれたような顔になり、あの小さなクリニックの雇われドクターではないのかと呟くと、ラシードが不思議そうな顔で頷く。
「……ケイが職場復帰したのは誘拐事件の解決から半年後でした」
それまでは当たり前に行っていたオペへの情熱を取り戻せるのか、それよりも現場に出ていなかった間に己の腕は鈍ってしまい、患者を危険な目に遭わせてしまうのでは無いのかという不安を感じていたようだが、それもリアムが傍にいて誰よりも慶一朗を信頼していることを教えるように何度も何度も大丈夫だと伝えて抱きしめていたことを思い出しているのか、安堵の笑みすら浮かべたラシードが軽く目を伏せ、両掌の間でビールのボトルをくるくると回転させる。
己の知らないところでそのような凄惨な事件があり、そこから立ち直って仕事に復帰するまでに回復した教えられ、どんな言葉を返すことも出来なかったケネスだったが、それを素直に見せるなど出来ず、そうかと呟きながら足を組んでソファの背もたれに片腕を回す。
「はい。……その事件の際にケイは別荘に監禁され、四人の男女から暴行を受けていました」
その際にドラッグを使われていた痕跡があり、それ以来体調不良を治すための薬ですら飲むことに抵抗を覚えているとリアムに教えられた事があったと告げたラシードが真っ直ぐにケネスを見つめるが、すぐに足下へと視線を落としてしまう。
「……あいつがああなるというのを……俺もルカも話には聞いていたけど目にしたのは初めてだった」
もう大丈夫だろうと何の根拠もなく思ってしまい、あなたにあの薬を預けたのだと歯軋りの奥から教えられたケネスが眉を寄せた顔を天井へと向ける。
「……知らなかったとは言えない」
慶一朗を誘拐現場である別荘から救出したのは俺だと自嘲混じりに呟くラシードの声に勢いよく顔を戻したケネスだったが、知っていようがいまいが薬を使ってしまったのは私も同じだと苦く笑い、ラシードがのろのろと顔を上げたことに気付いて肩を竦める。
「……では、リアムはあのようなケイを自宅で何度も見ていると?」
「そうですね。事件直後はいつも夢に魘されてまともに寝る事も出来なかったと教えられました」
ただそれも慶一朗が仕事に復帰した頃に漸く教えられたことをラシードが肩を竦めつつ伝え、ケネスが何と言うことだと重い息を吐く。
己の与り知らないところで慶一朗の身に起きた凄惨な事件。その傷からの回復を周囲の助けを借りながらもリアムが支え、そんなリアムを信じた慶一朗が何とか立ち直ってやっと今事件から一年半が経過したのだと教えられ、何と言うことだともう一度呟いたケネスは、遠い昔己の心を占領していた独占欲から慶一朗の右耳に強引にピアスを開けた時の様子を思い出し、先日の姿と重ね合わせて背筋を震わせる。
あの時も今もやはり己は何も出来なかった。
侯爵という地位も実業家という肩書きも何の役にも立たなかった。
その無力感にケネスの肩が下がったことに気付いたラシードが飲み干したビールのボトルをテーブルにそっと置き、失礼しますと一礼をしてソファから立ち上がると、周囲の物音など聞こえていない、内なる声だけを聞いているようなケネスを一瞥し、そっと豪華な部屋から出て行くのだった。
ラシードが出て行く物音を知覚すること無く握った拳を片手で包んでいたケネスは、生まれて初めてと思える程の無力感にどっぷりと全身が沈み込んでいくような錯覚に囚われてしまうのだった。
遅かったな、ケネスの相手でもしていたのかと、ホテルの入口前に停めた車に寄り掛かって煙草を吸っているルカの言葉に目を見張ったラシードだったが、帰るかと煙草を靴の裏でもみ消して路上に捨てること無く車の灰皿へと捨てたルカが運転席へと乗り込み、ラシードも助手席に乗り込む。
「……話を聞かせろと言われた」
「そうか」
「ああ……ケイが誘拐された事件のことを話した」
あの事件は慶一朗とリアムに暗い影を落とし続けているが、実はラシードの心にも雨雲を生み出し続けていることをルカは誰よりも理解していて、エンジンを掛ける前にラシードの頭に手を回して抱き寄せると、有りっ丈の思いを込めてお疲れ様と労いの言葉を掛ける。
ラシードの手が己の背中に回ったことに気付き暫くじっとしていたが、コインパーキングの時間だと告げてラシードの頬にキスをすると、店では無く自宅に向けて愛車を走らせるのだった。
週末にはいつも他愛も無い話題で盛り上がり、やれやれと言いたげな顔をしながらも喜んで作ってくれるリアムの手料理を食べていたが、もしかするとこの先永遠に食べる事が出来なくなるかも知れないと気付いたルカが残念だなとぽつりと零し、ラシードも先程までの饒舌さを忘れたように無言で頷き、窓を少し開けて夜風を取り込むのだった。
そんな皆の上、等しく白い月が皓々と輝いているのだった。
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