It's a Wonderful Life.-Family Plan.-

第14話 Mein lieber Freund.【僕の親愛なる友人】
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 自分を誰よりも理解してくれる、そう思っていた慶一朗が哄笑交じりに呟いた言葉が思いの他リアムの心に重く圧し掛かり、半ば無意識にように駅のプラットフォームに立つと、タイミング良くやってきた電車に乗って向かったのは、つい何時間か前にいたシドニー市内の繁華街に出向く観光客や地元の人達で賑わう駅だった。  いつもならばここからルカ達に会いに行くのだが、今はそんな気分にも気持ちにもなれずにどうしようかと少し己の無鉄砲さを反省したリアムだったが、背後から名を呼ばれてそちらを振り返り、そこに旧友の驚いた顔を見出して己も同じような顔になってしまう。 「フレッド?」 「遊びに来たのか?」  意外ではないが軽く驚きを覚える再会を果たした事にフレッドことフレデリックが満面の笑みで大股に近づいてきた事に無言で肩を竦めると、そこから何かを察したのか太い眉が寄せられて声も潜められる。 「どうした、お前ひとりか?」  週末のこんな時間にここにいるという事はアポフィスに遊びに行くんだろうと続けるが、リアムの様子に更に眉を顰めた後、何をしているんだと言いたげに己へと視線を投げかける数人の男にフレデリックが手を挙げる。 「リアムが心配だから今日は店に行くのを止めるわ」  悪いなお前達と、本当に悪いと思っているのか怪しい態度で謝罪をするフレデリックに男たちが何だそれと不満を口々に並べ立てるが、一人が今度穴埋めをしろと指差した後、フレデリックとリアムの肩をポンと叩いて店に行くぞと顎をしゃくる。 「ター、ビリー」 「おー」  ビリーと呼ばれた男は気にするなと豪快に笑い、皆が仕方がないとそれぞれフレデリックの背中や肩に拳を当てたり良い音をさせて叩いて離れていく。  その背中を見送ったフレデリックは、さてと仕切り直しだと息を吐いた後、俯き加減のリアムの肩に腕を回してポンポンとその肩を叩く。 「どこかで飲むか?」 「……ああ」  定期的に集まって飲む店でも良いし、初めて飛び込む店でも良いと周囲を探るように顔を巡らせるフレデリックにリアムがいつもの店に行こうと小さく告げ、勿論と笑みを浮かべながら二人肩を並べて歩き出すが、店に着くまではどちらも口を開かずにいた。  その無言が今は無性にありがたくて、リアムが己の靴の汚れに気付きつつつい漏らしたのは、悪いという言葉だった。  フレデリックがそれを聞こえていないはずはないのに特に何かを言うでもない様子にリアムの肩が小さくなり、はぁと重苦しい息を吐いた時、丸まった背中に痛みが生まれて思わず顔を上げる。 「地獄行きが決まったような顔をすんじゃねぇよ、リアム」  その言葉を笑いながら言い放つフレデリックの強さが今は素直に眩しくて、目を細めながら地獄行き確定だろうなと自嘲すると、お前が地獄に行くのなら大半の人が地獄に行く事になる、賑やかになって良いなと、リアムの悩みがどれほど深刻なものかを知ってか知らずかカラカラと笑い飛ばすが、その笑いを自然と納めた後に真顔になってリアムに向き直る。 「そんなことはあり得ないから安心しろ」  そして今お前が抱えている悩みを口に出せ、俺だけで不安ならあいつらも呼んでやると頷きつつ旧友四人揃っていつも入る店に二人で入ると、オーナーが今日は二人か珍しいと笑顔で窓際のテーブルを案内してくれる。 「何があった? ケイさんとケンカでもしたのか?」  それとも仕事で問題が起きたかと問われ、どちらもだと返したリアムの顔をまじまじと見つめたフレデリックが信じられないと呟くものの、目の前の顔から嘘でも冗談でもない事を察してテーブルに身を乗り出す。 「おい、どういうことだ?」 「……俺も、はっきりと分からない」  そもそもの今回の発端を思い出すと同時に射殺されそうな視線も思い出し、その目が身体を強張らせて叫び続ける慶一朗の姿も引き連れてくる。  思わず拳を握ってテーブルに押し付けるリアムを急かすでもなく根気強く見守っていたフレデリックは、ビールジョッキとチップスが置かれた事に礼を言い、一口ビールを飲んで息を吐く。 「仕事では何があった?」  それとももしかしてどちらも絡んでいる話なのかとそっと問いかけるフレデリックの言葉に頷いたリアムは、ジョッキを掴んだかと思うと一息で半分近くを飲み干し腕で口髭に着いた泡を拭き取ると、スコットランドからの視察が来た事、その視察団の中に初対面の己を睨みつける男がいた、その男は慶一朗の元カレだったことが判明したと伝えると、徐々にフレデリックの顔が険しくなっていく。 「ケイさんの元カレが職場にやって来た?」 「ああ」  ただその時、俺は彼が元カレだと知らなかったと苦く笑いながら残りのビールを飲み干したリアムは、通りがかったスタッフにお代わりを告げてチップスへと視線を落とす。 「ガッデム」  元カレがいることも不思議ではないし当然と言えば当然だろうが、その元カレがお前の職場にアタックしてくるというのはどういう事だと苦々しく吐き捨てるフレデリックにリアムも苦笑し、どういう事だろうなと返すが、その後慶一朗が何かを言いたげにしている事に気付いていたが何も聞き出すことが出来なかったこと、そして今日の夜の出来事を話すとフレデリックの目と口が丸くなって絶句してしまう。 「おいおいおい……」  なあ俺はどうすれば良いんだろうな、そう力なく呟くリアムにフレデリックが視線を上下左右へと目まぐるしく移動させた後、同じようにビールを飲み干してお代わりとジョッキをカウンターの内側にいるオーナーに叫ぶ。  二人の前にお代わりのビールが届いた後、フレデリックが整理しようと手を打ちリアムから聞き出した事を繰り返し、間違いはないと頷いたリアムに盛大に溜息を吐く。 「ジーザス……ケイさんの元カレの逆恨みを買ったって事か?」 「そうなるのかな」  逆恨みについてはまあ物理的に何かをしてくるわけではないので大丈夫だろうが、それが慶一朗に向かってしまったように思うと、己の苦痛よりも遥かに痛みを与えてくる光景を脳裏に浮かべ、重い溜息を吐くリアムにフレデリックも困惑しきりの顔で頭に手を当てる。 「ケイさん、結婚したことを言ってなかったみたいだ」 「元カレに普通言うか?」  リアムの呟きにフレデリックがそもそもの疑問だと前置きをした後、お前はお前を手酷く振った元カノに慶一朗との結婚を教えるのかと問いかけ、リアムが少し考えこんだ後ゆっくりと首を左右に振った事に納得の声を上げる。 「元カノや元カレを結婚式に呼ぶなんて俺には考えられないな」 「俺も考えられないから安心しろ」  俺とお前がそう感じるのなら残りの二人もきっと俺たちの意見に同意してくれるだろう、ということはその元カレの考えがおかしいんじゃないかとフレデリックが呟きビールを飲み、おかしいというか未だに執着しているのかもしれないとリアムもジョッキを手に取る。 「まだケイさんが好きって?」 「……ケイさんはセフレがいるが恋人と呼べる関係の人は彼だけだったそうだ」  付き合いだして結構な月日が経つが昔話に出てくる元恋人と称する人は一人だけだったはずと、己と付き合う前のことを思い出しながらリアムが告げ、フレデリックが結構遊んでいたのかと驚いたような顔で呟く。  慶一朗にとってある意味特別な存在のケネスだが、ケネスにとっても慶一朗の存在は特別なのではなかったのかとの疑問がリアムの脳裏に暗い水面から沸き起こった水泡のように浮かび上がり、それに思考の手を伸ばそうとした矢先にフレデリックの遊んでいたんだなという少し困惑した声が聞こえて水泡が弾けてしまう。 「遊ぶというか、特定の人とだけ関係を持つということが考えられなかったんじゃないかな」 「言い方は悪いが遊び人だったってことか?」 「いや、遊び人というよりは、誰かとパートナーになるという考えがなかったんじゃないか?」  フレデリックらにも話していない慶一朗の過去を思えば、ごくごく一般的に好意を持った相手と付き合い関係を深めていくというよりは刹那的に関係を持った後は着替えをするようにその関係を脱ぎ捨てていたのではないだろうかと、顔の前で手を組んだリアムが己の思考が辿った道を確認するように目を細め、フレデリックも考え込むように太い腕を組んで天井を見上げる。 「そんな刹那的な関係しか持てなかった人が初めて恋人と呼ばれる関係になったのが彼だった」  慶一朗の中ではきっと特別な関係として記憶され、今も心のどこかにいたのかもしれないと気付いたリアムの顔が歪むが、それに気づいたフレデリックがとっさに腕をほどいでハニーブロンドに手を乗せる。 「そんな顔をするな、お前らしくない」  それを発したフレデリックには深い意味はないのだろうが、きょう一日を通してルカやラシードらにどうしてと何度も問われたことを思い出し、瞬間的に拳を握り締めてテーブルに小さく叩きつける。  その物音に周囲のテーブルにいた人たちの視線が集まり、フレデリックがおいと声を潜めて呼びかけると、みな、どうしてだのらしくないだのと言うが俺も好きでこんな性格になった訳じゃないと吐き捨て、リアムを知る人達が見れば一斉に目を背けたくなるような顔で笑いながら人畜無害でお人よしかと零す。  その声に滲む悲哀を感じ取ったフレデリックがリアムの頭に乗せていた手を下ろして肩に乗せて口を開くが、己の一言が齎した結果に唇を噛み締めることしかできなかった。 「……悪い、八つ当たりだ」 「こんなもの、八つ当たりでも何でもねぇしお前はもっと我儘を言っても良い」  謝るなとリアムを傷付けた筈の己が傷付いた顔をしてどうすると心の内で自らを罵ったフレデリックが首を一つ横に振ると、ジョッキに残っていたビールをリアムが飲み干すのをただ見守ってしまう。 「サンクス、フレッド」  お前に八つ当たりをしてしまうほど今の俺は混乱しているし情けない、さすがにこんな状態で酒を飲む気持ちにもなれないから今日は帰る、付き合ってくれてありがとうと、こんな時でも己よりも友人を気遣うリアムをまじまじと見つめたフレデリックは、気にするなとももっとお前は八つ当たりをしても良いんだとも言えず、リアムと知り合い多感な学生時代に毎日のように見続けてきた哀しい笑顔を思い出し、金を置いて席を立つ背中を見送ることしか出来ないのだった。    愛する人だけではなく学生時代からの貴重な友人に対しても情けない態度を見せてしまった事から内心で己を罵ったリアムだったが、咄嗟に店を飛び出してしまった結果向かう先が思い浮かばないと自嘲し、本当に情けないと溜息を吐きながらフレデリックに再会した駅から自宅の最寄り駅に向かう列車に飛び乗り、そこそこ混みあっているシートの端に腰を下ろして意味もなく列車の床の模様を目で追いかけてしまう。  皆揃って何故だのお前らしくないだのと言ってくれるが、さっきも言ったようにリアム自身はこのような性格になりたいと思った訳ではなかった。  幼い頃に単身遠縁の男を頼ってやってきたこの国で毎日生きていくことに必死で、人にものを頼んだり甘えるよりも自ら動いたほうが早いという事実にすぐに気づいてしまっていたのだ。  その結果のお人よしだの人畜無害だのの言葉だったのだろうが、その鎧を今更脱ぎ捨てることも、またその方法も分からず、この先もこのまま生き続けるしかないと学生の頃に気付いてしまったのだ。  だからいくら八つ当たりをしてもいい、もっとわがままを言ってもいいと言われてもリアムは言えなかったし出来なかった。  言えないのなら、出来ないのならそれを出さずに己の裡に閉じ込めておくべきなのに、今日はそれが出来なかったと自嘲し車窓へと目を向けると、昨日との違いを見つけるのが難しい世界が広がっていた。  闇に沈む街並みを抜けて走る列車に揺られながらリアムが考えていたのは、己一人の悩みなどこの世界にとっては本当にちっぽけなもので、それが有ろうが無かろうが時が来れば日が昇り、そしてまた沈んでいくという覆しようのない現実だった。  悩み苦しむ人も幸福の絶頂にいる人にも等しく太陽は昇り、そして夜の帳が訪れるのだ。  それを思い出したリアムの心が列車の周囲を吹き抜けていく風に舞う木の葉の分だけ軽くなるが、己の情けなさを嘲笑う声は時を経るにつれ大きくなっていく。  それにうるさいと内心で毒づき、最寄り駅までの短い列車の旅をなるべく早く終わらせたい一心で目を閉じてシートに寄り掛かるのだった。  出て行ったのだから帰ってこなければならないという己の中の慣性の法則に従ったリアムがそっと自宅に戻ったのは、家を飛び出してからさほど時間が経っていない頃だった。  ベッドルームに置き去りにしてしまった慶一朗と顔を合わせる気まずさはあったが、ここまで来て家に入らない訳にはいかない一心でそっとドアを開けて中に入ると、幼い頃に聞いた以来の不安が滲み出ている鳴き声を小さく上げながらデュークが駆け寄ってくる。  子犬の頃を思い出させる声に胸が締め付けられながら手を伸ばし、前足で己の腿を引っ掻くデュークの頭を撫で、ケイさんはどうしたと問いかけながら静まり返っているリビングを見回し、いるはずがないと思いつつキッチンにも目をやり、予想通り無人であることを確かめると、足音を極力立てないように気を付けつつ階段を上がり、細く開いているベッドルームのドアを開けてベッドの隅、今にも落ちそうになっている掛布団の塊があることに気付く。  いつものように布団をすっぽりと被って寝ているのなら助かると、今まで考えたことのないことを思い浮かべつつ掛布団の下から見えている柔らかい髪にも気づき、せめてもの思いから掛布団の上からお休みのキスを残し、足音を立てずにベッドルームを出ると、静かについて来ていたらしいデュークが小さく鼻を鳴らしながら見上げてきたことに気づき、頭にポンと手をのせて階段を下りていく。  いつもならばあの掛布団の山を均して横に潜り込めるのだが、今の情けない己ではそれをしてもいいのかという疑問が芽生え、家を飛び出す前に慶一朗が哄笑の中で呟いた言葉の真意に気付いてしまう。  その場に立たなければ何もわからないのかと自嘲しながらソファにどさりと寝転がると、デュークがリアムの腿に顎を載せてきた為、こちらに来いと名を呼んで呼び寄せる。 「お前にも心配をかけさせてしまうな」  情けない飼い主だが今夜だけは許してくれと肩を竦めたリアムは、眠りが訪れるかどうかもわからない中で目を閉じ、朝になればいつもの自分に戻ることが出来ていればいい、いっそのこと今回の出来事が夢であればいいのにと願いつつ眠りに落ちるのだった。  ソファから微かな寝息と規則正しいそれが聞こえ、決意を秘めた足を止めさせてようとしてくる。  それに負けないように頭を一つ横に振り、ソファの背もたれ越しにそっと覗き込むと、己が与えた痛みが眉間の皴という形で現わされていることに気付いて唇を噛み締める。  この数日悩んでいたことをどうして素直に話すことができなかったのか、それが出来ていれば今頃いつものようにベッドで一緒に眠り朝を迎えることができていただろうと、ただただ後悔の念をリアムの眉間と同じように己のそこに刻んだ慶一朗は、デュークに気付かれないようにソファを回り込み、眠っているリアムが読んでくれることを願いつつ書いた手紙をテーブルに置き、慶一朗の気配に気付いたように微かに揺れる瞼にそっと口付ける。  どうして支えてくれるお前を信じられないのか、それよりも自分自身すら信じられない弱い俺など傍にいない方が良いと、リアムが出て行ってから考えて出した結論を思い浮かべた慶一朗は、リアムの無意識の動きに釣られるようにデュークの耳がピクリと動いたことに気付き、極力足音を立てないようにガレージに出るドアを開けて静まり返っているそこに出る。  背後で静かに閉まるドアの音に背中を押されて愛車に乗り込み、シャッターが上がるのを待つ。  まだまだ日が昇る前の暗い世界に飛び出す寸前、今まで情けない俺を支えてくれてありがとうと伝えることができなかった言葉を伝える代わりにステアリングに額をぶつけ、深呼吸を繰り返す。  いつかここに帰ってこれるのか、それともこれが最後になるのか。  そんな思いを抱えたままエンジンをかけ、シャッターが上がったのを確かめた後に静かに愛車を暗い世界に向けて進める。  万に一つもあるか分からない帰宅の為にとシャッターのリモコンをダッシュボードにそっと置き、今度はそれが完全に下りて中の明かりが道路へと漏れ出ていないことを確かめると、一度だけアクセルを踏み込んでエンジン音を更夜の住宅街に響かせる。  その余韻の中、慶一朗は背後を振り返ることもミラーで確かめることもせずに夜陰を裂くように愛車を走らせ、帰宅する日が決まっていないひとりの世界へと旅立つのだった。  瞼へのキスで意識が覚醒したリアムだったが、持てる限りの力を発揮し気付いていない振りをしていると、静かな足音とドアが開く音が小さく聞こえ、シャッターを巻き上げるウインチの音も聞こえてくる。  そのシャッターが上がり切れば、己の瞼にキスを残して慶一朗が家を出ていく。  それに気づきながらも起き上がることをせずにいたリアムは、上がったシャッターが今度は地面にぶつかって静かになる音を聞いてようやく起き上がってソファの背もたれに腰を下ろす。  リアムが起きたことに気づいたデュークがあくびをした後にその横に寄り添うように体を寄せ、リアムの気持ちを代弁するように悲しげに鳴き声を上げた時、ひときわ大きなエンジン音が家中に響き渡る。  その音に、今まさに走り去ろうとする車の前に飛び出して止めたかったが、あの悲しいキスに込められているであろう伝えたい思いや伝えられなかったそれに気づき、ソファの背もたれを渾身の力で握りしめて踏みとどまる。  ひとりになることに途轍もない恐怖を覚える人が、ひとりになるために家を出ていく。  もしかすると帰ることがないかもしれないそれを知りつつも、それで何かが見えるのなら、何かを見出してくれるのならきっとこの別離も自分たちにとっては悪いことではないと言い聞かせ、遠くなるエンジン音をソファを握りしめながら聞いているのだった。  そんなリアムと出て行った慶一朗を見送ったデュークが、二人が表に出すことのできない悲哀を感じ取り、まるで二人の代わりだというようにいつまでも悲しい鳴き声を上げているのだった。    
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  全ての思いを込めたキスを。
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